「果ての日、山より来たるは、」アクションの結果

アクションの結果

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※アクションについて

本作におけるアクションは投票の結果が出て、エンディングを読み上げた後、生存者が今後どうするかを改めて選択し、エンディング後のストーリーを補完する為の要素です。

生存に成功したプレーヤーは自分が今後行うアクションを決めてそれぞれ、その結果を確認してください。


※マトンのアクションについては「一本だたら」が生存した場合のみ選択可能です。















オコジョのアクション結果


①今後も心霊研究サークルを続ける。

この事件の後、五日もしないうちに、心霊研究サークルの面々は儀式で使うプレハブ小屋に集まることとなっていた。

オコジョが小屋の玄関を開け、中へ入ると床一面に敷かれたブルーシートの上に、死んだはずのサシミ達が眠っている。

「え、と」

「よくできた人形だろ?」

実家に帰省していたはずの先輩が無表情なまま話しかけてくる。

「前と同じように最初からこうしとけばよかったんだ。いいか。絶対に、こいつらに自分がすでに死んでいる事を悟られるな。こいつらの中身は幽鬼の類だ。自分が死んだことを知れば、形を維持できなくなる」

メンバーがそろうと先輩は手慣れた様子で秘密を守るための口裏合わせを進めた。言われるがまま頷いていると、その日は一時間もしないうちに解散となった。


……あれから季節は巡り、もう春だ。

サシミは何も気づいていない。自分が実は死んでいるなんて、誰も思いはしないのだ。

そうだ。そんなこと疑ってはいけない。ささいな違和感にとらわれて、振り返った先にあるものを見てしまえば、もう後には戻れないのだから。


②心霊研究サークルを辞める。

オコジョは帰りの車中で、今までの出来事は他言しないと他のメンバーに誓った上でサークルを辞めた。


夜、眠ろうとすると、死んだメンバーたちの顔が思い浮かび、寝付くことができない。身体が限界をむかえ気絶するような形でしか眠れなくなった。日に日に衰弱していく自分の姿を鏡で見ながら、お祓いを……と思ったが、やめにした。

もう心霊現象からは足を洗ったのだ。もう関わってはいけない。病院へ行き、処方された睡眠薬を飲むようになって、オコジョの生活にはいびつな形ながら平穏が訪れた。


夏。オコジョは市民プールで監視員のバイトを始めた。日光を浴びて、体内時計を毎日整えるのが安眠に良いという話を聞いたからだ。

オカルトの次は科学。つくづくわたしは何かに依存しないと、だめなのだなと監視台の上で苦笑していると、足元から声をかけられた。

「あ! オコジョちゃん! 久しぶり!」

一瞬、呼吸が止まった。この声をあたしは知っている。

「ねえ! こっち! 下! 下!」

声の主は笑っている。

オコジョは意を決して、下を見た。

「元気してるー?」

サシミが笑顔で手を振っている。内臓が宙に浮くような不快感に襲われながら、オコジョは手を振り返した。

「バイト―? 精が出るねえ」

時間にして五分ほどだろうか。オコジョはサシミと当たり障りのない世間話をした。

「じゃあねー」サシミはプールに向かって走っていく。サシミの姿が遠く、小さくなっていく――立ち止まり、こちらへ振りかえる。サシミの口が動いた。なんだ?

「ウ、シ、ロ」




マトンのアクション結果


①故郷へ帰り大人しくする。

霊石を取り込み、力が増していくのを感じる。こんなにも力が沸き上がってきたのはいつが最後だったろうか。

一瞬のうちに過去の思い出が心を巡った。祖霊として信仰の対象とされていた時。たたら場が閉鎖された時。妖怪と呼ばれるまでに落ちぶれながらも山を守っていた頃。

ああ、そうだ。神々の集会へ向かう途中、この地で眠りについたのだった。

山へ、戻ろう。あの美しい里山へ……


一年後、奈良県の山域に存在する、ある寂れたニュータウンが夜な夜な一本足に一つ目の化け物が出るという噂で、人気YouTuberに取り上げられ、一躍有名な心霊スポットとなった。



②荒ぶる神として人間に害をなす。

身の内に取り込んだ霊石のおかげか、体中に力がみなぎっていくのを感じる。

全てが懐かしい。この地で眠りにつく前、人々は我が現れる日を「果ての二十日」と呼び、畏れ、家から出ることはなかった。

そうだ。我は、荒ぶる神だったのだ。今一度、それを世に示さねばなるまい。

一本だたらが一息吸うたびに、その体は大きく膨らんでいく。巨大化した一本だたらが片足で飛べば、大地が揺れる。

そうだ。これだ。これが我の力だ。

一本だたらが起こす地揺れが山肌に高く積もった雪の層を崩し、雪崩が起きようとしている。まさにその時、一本だたらに巨大な影がかかった。

「その石、返してもらう」地の底から響くような大音声。

次の瞬間、一本だたらは影に押しつぶされ、そのまま取り込まれた。

影は日本最古の伝承がある洞窟から伸びており、高笑いと共にその洞窟へと戻っていった。

――雪原に残された巨大な手形は、しかし誰にも見られることはなく、そのまま人知れず雪の中へ埋もれていった。




モズのアクション結果

自分が召喚したものの正体を推理し、投票フェイズの投票の際に、投票先の指定の後に続けて自分が何を召喚したのかの予想を宣言する。


モズが召喚したのは「一本だたら」です。


正解の場合

あれから10年が経過した。

モズは学生時代に知恵の神の眷属を召喚、使役することに成功し、別の大学の大学院に編入、今では新進気鋭のデータサイエンティストとしてメディアに取り上げられ、第二次リケジョブームの火付け役となった。

モズはとあるテレビ番組でこう述懐したという。

「必要なことをためらわずにやること。それをシンプルに実践したのが、私の成功の秘訣です」




不正解の場合

あれから10年が経過した。

学生時代、モズは幾度か霊的存在の召喚と使役に挑戦したが、結果は散々なものだった。

中途半端な結果に終わったものや、単純に失敗したもの、ひどい時には逆に取りつかれ後遺症が残り、今でも胃腸が弱かったりもする。

大学を卒業する時点で、モズは小さい頃の夢だった「陰陽師」になることを諦めた。

勤め先の大手外食チェーン店で、浮遊霊に取り付かれ肩こりを訴える男性の肩から、霊を祓ったことをきっかけに交際、結婚。

出産を機に、退職。子育てと両立しながら稼げれば、とオカルト系のオンラインサロンを始める。

サロンの評判自体は相対的には良いほうだったが、オンラインサロン経営はけして子育てと両立できるような楽な仕事ではなく、ある日ばっさり辞めにした。

その際、モズはこう述懐したという。

「うまくいってるほう。とか。惜しい。とか。いろんな人に言われてさ、それに満足しちゃってるのがあたしの器なんだなって、思うよ」

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